Column
2017-10-10(Tue)
かつては人気だったのに、時代の流れによって下火になってしまったサービスは数多くあります。しかし、そんな下降コンテンツであっても、やり方を変えたり切り口を変えたりすることで再度人気に火がつくケースもあるのです。
そこで、今回は出版不況という逆風に負けず起死回生を遂げた「出版業界の大逆転コンテンツ」をご紹介します。
「本屋大賞」とは、「売り場からベストセラーをつくる!」をコンセプトに書店員の投票だけで選ばれる本の賞です。
今は「本が売れない時代」と言われ、実際に出版市場は書籍、雑誌とも年々縮小傾向にあります。出版不況は出版社や取次だけではなく、もちろん書店にとっても死活問題。そこで、より一般読者に近い立場であり、同時に本のエキスパートでもある書店員の投票による賞を設けようという意図で「本屋大賞」は誕生しました。
ただ「本が売れない」と嘆くだけでなく、売り手である書店員自身が能動的に売れる本を作っていき、出版業界に新しい流れをつくるという前向きな取り組みは無事功を奏し、出版業界を現場から盛り上げる画期的なプロモーションになり、大きく売り上げをアップさせました。直近では受賞の様子をリアルタイムで動画配信するなど、例年大々的に開催されるメジャー企画に成長しています。
下北沢にある一風変わった本屋「B&B」も、従来の書店とは異なるプラットフォームとして高い人気を誇っています。「B&B」とは「Book&Beer」という意味で、なんとビール片手に本を選べる場所です。
ビールを飲みながら本に関するイベントに参加できるのも特徴的で、著者イベントなどをほぼ毎日開催しており、リアルな場で本のコンテンツに触れられる新しい読書体験を提供しています。今までになかった取り組みにより、本好きの新しいニーズを掘り出して成功しているいい例です。
本棚の並びも変わっていて、一般的な著者やジャンル別の配置ではなく「文脈棚」と呼ばれる意味やつながりに応じて配置された本棚になっています。そのため本棚を練り歩くだけでも、今まで体験したことがない新鮮な風景を目の当たりにできるのです。
ターゲットの心が離れてきたら、縮小や撤退の決断を下す前に、今ある既存コンテンツを再構築してリノベーションする方向性で動いてみてはいかがでしょうか。現状の資産を活かしてプラットフォームを新しくして再活用した方がコストもかからず、今まで蓄積してきたノウハウをそのまま使うことができます。
ビーダッシュでは、サービスのコンテンツ構築についてもご提案しています。まずはお気軽にご相談くださいませ。
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