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2017-06-05(Mon)

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コンテンツはドメインに集約!SEOに強いオウンドメディア構築

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オウンドメディアの運用がコンテンツマーケティングにおける有効手法であることはよく知られています。ただ、そのつくり方、運用方法によって、機能と効果は大きく変わってきます。そこで今回はSEOに強く、検索流入と外部リンクを増やせるオウンドメディアの構築方法について説明します。

オウンドメディアは自社ドメインで運用すべき

多くの企業が独自ドメインを取得し、自社サイトを立ち上げていますが、オウンドメディアもその中で構築・運用することでより効果を発揮しやすくなります。

オウンドメディアとは?

オウンドメディアとは自主運営するWEBメディアのことです。内容はバラエティに富んでおり、ビジネス系、ニュース系、ローカル系、エンタメ系などあるテーマにもとづいた記事コンテンツを掲載し、読者の関心をひくのがねらいです。

オウンドメディアの運用はコンテンツマーケティングの手法のひとつですが、自社ブランディング、ユーザーの囲い込み、マーケティングオートメーション(MA)のリードナーチャリングなど、さまざまな施策に有効なコンテンツを形成します。

外に打つ広告と違い、独自のコンテンツとして資産化できるのも大きなメリットです。

コンテンツはドメインに集約

検索エンジンはドメインの信用度を評価します。「確定申告」で検索すれば国税庁の確定申告書等作成コーナーが最上位に表示されるのも、国税庁のドメインの信用度を高く評価しているからです。

自社サイトを立ち上げて、一定以上の期間が経過していれば、ドメインの信用度もそれなりに上がっていると考えられます。まだ立ち上げて間もなかったり、アクセスが伸び悩んでいる場合は良質なコンテンツを制作して、検索流入と外部リンクを増やしながら、検索エンジンの評価を得るようにします。

評価が分散しないように、あらゆるコンテンツを同一ドメインに集約することが大切です。

ECサイトを除けば、企業サイトの多くはいつ訪れても同じ情報しか掲載しておらず、たまに追加される新着情報はセールスや求人に関するもので、あえて見たいと思わせるコンテンツに欠けています。

しかし、動きの少ない企業サイトにオウンドメディアという読み物を追加することで、検索流入や外部リンクの増加が見込めます。

コンテンツが充実し、アクセス数が増え続ければ、信用度の向上とともにドメインが強くなります。たとえばウィキペディア(Wikipedia)は強いドメインの代表例で、固有名詞など単語で検索すれば必ずといっていいほど1ページ目の上位に表示されます。

MAツールの導入効果を高める

マーケティングオートメーションツール(MAツール)の運用においては自社サイトのコンテンツを増やすことが求められます。

オウンドメディアの構築によって、コンテンツが増えればページからページへの移動、いわゆるWEBトラッキングも増えます。リードの行動履歴から興味対象を探れるほか、スコアリングによる有望見込み客(=ホットリード)の抽出精度が上がります。

さらにメルマガ配信のキャンペーンにオウンドメディアを利用しながら、リードナーチャリングを実施するなど、MAツールの導入効果を高めることができます。

プラットフォーム選びを間違えない

オウンドメディアの構築方法にこれというルールはありませんが、土台となるプラットフォームは必要不可欠です。プラットフォームのタイプによって、オウンドメディアの運用形態が異なるため、ここでの選択を間違えないようにしましょう。

更新性にすぐれたCMSを導入する

CMS(Content Management System)はHTMLやCSSといったWEBの専門知識がなくてもサイト構築・運用が可能なシステムとして、現在多くの企業サイトで使われています。

実際にはCMS利用の場合でもサイト構築は制作会社に依頼し、のちの更新作業を自社で行うというのが一般的です。サイト全体をCMSで管理するほか、更新頻度の高いオウンドメディアに限り、CMSを導入するというケースも少なくありません。

CMSであれば社内にWEB担当者がいなくても、記事の投稿と管理がかんたんにでき、オウンドメディアの自主的かつ継続的な運用が可能になります。

なお、企業サイトでもよく利用されているCMSは下記の2つです。

「ワードプレス(Wordpress)」
https://ja.wordpress.org/

CMS=ワードプレスというほどよく知られており、オープンソースなので誰でも無料で使えます。デザイン性に優れたテンプレートが充実しているため、インストールから公開まで時間がかからず、プラグインによる拡張性の高さも魅力です。

「ムーバブルタイプ(Movable Type)」
https://www.sixapart.jp/

CMSの老舗ともいうべき、長く提供され続けているシステムです。現在は有料の商用パッケージとして、インストール版、クラウド版のほか、ウェブサービス型のMovableType.netの中から選べ、導入後はサポートを受けられます。

オウンドメディアにはワードプレスを

オウンドメディアのプラットフォームにはワードプレスがおすすめです。その理由は下記の2つです。

(1)SEOに強い
ワードプレスはインストール後、テーマ設定を終えた時点で、SEOの内部施策にすぐれた状態になっています。SEOを特別意識しなくても、記事を制作して公開すれば、検索に引っかかるようになります。サーチコンソール(Google Search Console)で検索キーワードをチェックしながら、タイトルや見出しに検索語を入れるなど、工夫次第で上位表示も十分にねらえます。

(2)拡張性が高い
世界中のサイトの4つに1つ、CMSでは約6割がワードプレスで構築されており、圧倒的なシェアを誇っています。その理由のひとつが拡張性の高さで、デザイン性に優れたテーマや利便性を高めるプラグインの選択肢が豊富です。またテーマ、プラグインのどちらでもスマホ対応(モバイルフレンドリー)が可能になることもおすすめのポイントです。

無料ブログやSNSじゃダメなのか?

Amebaブログやライブドアブログなど無料ブログサービスを利用しているケースもあると思います。

そもそもSNSが普及する前は無料ブログサービスが主な情報発信ツールでした。ホームページを持たずとも誰でも気軽に情報発信できることから、利用者が急速に増え、ブロガーという言葉が生まれるなど大きな社会現象になりました。有名ブロガーはタレント化してテレビ出演したり、まとめ本を出版してベストセラーになったり、今でいうところのインフルエンサー的な存在でした。

無料ブログサービスは企業にとっても利用価値が高く、固定的な情報提供に努める自社サイトと上手く使い分けながら、イベントやキャンペーンの告知などに使われてきました。

近年はTwitterやFacebookなどSNSの普及によって、情報発信、コミュニケーション、コンテンツマーケティングの手法も多様化しています。

無料ブログサービスに記事をアップするのもオウンドメディアの運用形態のひとつですが、先に述べたとおり、コンテンツは外部ではなくドメインに集約した方が、ドメインが強くなり、全体的な運用効率も上がります。

一方、SNSはオウンドメディアの更新情報を知らせるなど、拡散ツールとして活用するのがいいのではないでしょうか。

記事の質が検索結果を変える

テキスト中心のオウンドメディアにおいて、SEO対策は避けて通れない課題です。基本的な内部施策はワードプレスのテーマでクリアできるため、記事の質に目を向けてみましょう。

読者にとって有益な記事を書く

オウンドメディアのテーマが決まれば、あとは記事を書くだけです。問題はその記事の内容ですが、読まれたときの印象を意識しなければなりません。

たとえ1分でも数十秒でも、読者はわざわざ時間を割いて記事を読みます。もし読んで損したと思われるような内容であれば、該当記事だけでなく、オウンドメディアそのものの価値を下げてしまいます。結果、企業イメージも悪くなり、製品やサービスの購買につながらなくなります。

オウンドメディアに掲載したいのは、読者にとって有益な記事です。

読んでタメになった、得をしたと思ってもらえれば、他の記事も読んでくれる可能性が高く、製品やサービスにも関心を示してくれるはずです。

読者にとって有益であることはSEO対策としても大きな意味を持ちます。なぜなら検索エンジンはユーザーの検索意図にこたえるコンテンツを高く評価するからです。たとえば「パソコン フリーズ 原因」と検索して、上位表示されるページはいずれもしっかりと検索意図にこたえてくれる内容の濃い記事になっています。

「はてなブックマーク」
http://b.hatena.ne.jp/

「はてなブックマーク」には各分野の秀逸記事が数多くリンクされています。どのような記事が読者に支持されているのか、一度チェックしてみましょう。

独自の観点で絶対的優位に立つ

インターネット上のコンテンツは増え続ける一方です。今さっき話題になったばかりのキーワードが、ニュースサイトや個人ブログで取り上げられ、SNSで拡散される時代です。ようやくひねり出した記事のネタでも、すでに存在していることがほとんどで、なにを出しても今さら感は否めません。

このように競合が多い中で、オンリーワンの記事を世に送り出すことは至難の業です。

しかし、オンリーワンは無理でも、独自の観点を持つことはできるはずです。

似たような内容を投稿するにしても、独自の観点があれば、記事の価値はまったく違ったものになります。アップル社がIT機器にデザイン性を徹底追及したように、オウンドメディアも独自の観点によって絶対的優位に立つことができるのです。

独自の観点は誰もがすでに持っています。それを記事に反映させるかどうかの話で、たとえば読者ターゲットをしぼることも独自の観点であり、企業としてこういう人にメッセージを伝えたいという意思表示になります。

競争に負けない強いオウンドメディアに仕上げるには、読者に目を向けつつ、自社のこだわりを色濃く反映させることが大切です。

読みやすい記事は構成から違う

読みやすい記事は、読者の脳に余計な負荷をかけないため、こまかい内容までしっかり伝えることができます。スラスラと読める平易かつリズミカルな文章であることはもちろん、一番重要なのは記事の構成です。

書きたいことを書くだけなら誰でもできます。いかに読みやすい構成にするかが、記事のクオリティーを上げるため欠かせないことです。WEBメディアは縦方向にスクロールしながら読むので、それを意識しながら要素の並びを決めていきます。

基本的な記事の構成は下記のようになります。

・タイトル … 記事で最も伝えたいこと
・リード … 記事の前提情報などを盛り込んだあいさつ文
・見出し … 本文の要約
・本文
 (中略)
・まとめ … 記事の振り返り

記事が長くなる場合は、目次を追加し、見出しを増やす必要があります。言葉での説明が難しいときは図版を入れて視覚的に理解できるように工夫します。

人が読みやすいと思う記事は、構造的に検索エンジンにも理解されやすく、検索結果に好影響をもたらします。

まとめ

いかがでしたか?オウンドメディアはドメインに構築し、良質なコンテンツを蓄積していくことが成功への近道です。なんとなく記事をアップするのではなく、読者に対する誠意と自らの強い意思を持って、高い運用効果を追求していきましょう。

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