Column

コラム

2017-08-31(Thu)

コンテンツ

タグ

グラビアアイドルが接客!歌舞伎町で週プレ酒場が異例の大ヒット

イメージ画像

新宿・歌舞伎町にオープンした「週プレ酒場」が話題を集めています。集英社『週刊プレイボーイ』の50周年特別企画として誕生した1年間限定店で、連日人気グラビアアイドルが接客するという男のロマンを体現した居酒屋です。オープンするなり約1000もの媒体に取り上げられて「週プレ」の知名度を一気に格上げしました。

「週プレ酒場」はブランディングが要となり、企画ではかなり苦労したとのこと。この記事では、大ヒットの裏にあるブランディングの肝についてご紹介します。

1、「らしさ」の表現

企画で最大の難関となったのは「週プレらしさ」の表現。出版業界では原画を展示する漫画展が人気で、過去のグラビアを展示する「週刊プレイボーイ展」を開こうという案も出ていたとのこと。しかし、それでは他の雑誌との差別化ができず、「週プレらしさ」をアピールできません。そこで初めて「飲食店にチャレンジしよう」という声が挙がったのです。

「オトコの週刊誌」として名を馳せてきた週プレの看板と言えば、やはりグラビアアイドルです。さっそくグラビアアイドルを起用した飲食店にしようと考えたものの、女性が活躍する飲食店はすでに星の数ほどあります。ただグラビアアイドルを立たせるだけではキャバクラと変わらなくなってしまいますし、単なるコンセプト居酒屋では話題にならない。

そこで、長い歴史を歩んできた「週プレ」でなければ実現しない要素を探っていきました。世間にインパクトを与えられる飲食店にするにはどうしたらいいか?集客を図りながら、お店全体の店内体験を通じて、 週プレの魅力を自然と体感できる店づくりをしようと思考錯誤していきました。
その結果、体験コンセプトは「週プレを《オカズ》にして、酒を飲む。」に決定。ここから具体的な施策の考案に入っていきました。

そこでまずこだわったのは「内装」です。見た目は店舗全体の印象を決める重要な要素。週プレは週刊誌なので、ラグジュアリーなクラブというよりも大衆的な座敷の雰囲気に仕上げました。

そして、女性(グラビアアイドル)とお酒を和で表現できるように座敷を連想させる和テイストの内装に。近代的な「ネオお座敷遊び」がコンセプトの空間を創り上げました。テナントの都合で座敷スペースを確保できなかったので、グラビアアイドルが接客するVIP席はバーカウンターにし、赤いネオンと黒い格子で座敷っぽさを表現。

他のテーブル席には今の週プレの看板というべき馬場ふみかさんの6mの特大グラビアと歴代の週プレ記事やピンナップを並べ、週プレの世界観を余すことなく出し尽くしました。

2、リアルから雑誌へ顧客を引き込む仕掛けづくり

「週プレ」雑誌と連動したイベントも「週プレらしさ」の象徴。集英社のコネクションを活かして、リリー・フランキーさんなどの著名人や人気漫画家をゲストに招き、雑誌企画をリアルに持ち込んだイベントを開催しました。

週プレ読者以外の人も多数イベント目的で来店しているので、そこから雑誌の連載を知って雑誌を手に取る流れも生まれます。これが雑誌購入層を拡大につながるのです。

3、プロモーションがタダ

イベント以外でも、VIP席に立つグラビアアイドルの力で週プレの認知度を高めています。グラビアアイドルの出勤スケジュールはホームページに掲載されていて、人気グラビアアイドルの出勤日は1万円のVIP席が即完売。彼女たち自身のSNSでも告知してもらうので、ファンの来店につながるのはもちろん、拡散力も高いというメリットがあります。

なんと月間で約1万シェアを達成し、「週プレ」という単語が目に入る機会が増え、大きなプロモーション効果が発生しました。これはたとえ収支がプラスマイナスゼロだとしても、無料で大々的なプロモーションができるということ。実際に話題になっているので、雑誌の販売のみならずBtoBの営業ツールとしても「週プレ酒場」が活躍しているそうです。

まとめ

このように、徹底的に差別化してブランディングを確立すれば、一気に知名度を高めるチャンスが生まれます。オリジナルの魅力をどう作り、どう表現するかにこだわり抜くことがブランディングの肝となるでしょう。

関連記事

サービス

ソリューション

カテゴリー

タグ

タグをもっと見る

最近の投稿

人気記事