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2016-06-29(Wed)

MAツール

ホットリードの上手な渡し方

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MA(マーケティングオートメーション)ツールで一定のスコアを超えたリードを「ホットリード」として営業部門に渡す、このような運用を行っている企業が多いと思います。

そのとき、正しい情報が営業部門に伝わっているでしょうか。

別のコラム「スコアリングにもボーナスをつける!」で、たとえリードの点数が同じであっても、リードの「見込み度」は異なる、スコアリングは設定したらそれで終了ではなく、社内にスコアリングのノウハウが一定程度蓄積されるまでは、リードの動向を細かく見ていき、PDCAサイクルを回していく必要があることをご紹介しています。

このコラムでは、「ホットリード」として上がってきたリードであっても、その「中身」を営業部門にしっかりと伝えないと、売り上げアップといった成果につながらない可能性があるということをご紹介したいと思います。

スコアは同じでも「ホットリードの中身」はそれぞれ

最近MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入したある企業の状況を見てみましょう。なお、この企業の状況は次の通りです。

  • 扱っている製品は、A、B、Cの3つ
  • それぞれの製品ページに1回訪問するごとにそれぞれ5点加点
  • 同じページを10回以上訪問した場合は、別途20点加点
  • 1週間以内で10回訪問した場合は、別途20点加点
  • 対象企業はIT企業の中小規模
  • 「ホットリード」のスコアは100点

MAツールを運用するなかで、下記のような「ホットリード」が出てきました。
リード1:

  • SI企業の情報システム部長が直近1か月間
  • 製品A、B、Cのページを繰り返し訪問している(計10回以上)

リード2:

  • 1か月前、SI企業の経営企画部門の担当部長
  • 製品AとBを5回ずつ訪問、その後訪問はない

リード3:

  • PCメーカーの情報システム担当者
  • 直近1週間、製品Cを何度も繰り返し訪問している

リード1~3は、上記のルールに則り加点するといずれも「ホットリード」になります。ですが、その「中身」に違いがあることは一目瞭然です。その中身の違いがわかるのは、MA(マーケティングオートメーション)ツールを扱うマーケティング部門。この「ホットリード」を営業部門にどのように渡すかが、マーケティング部門の腕の見せ所です。

「はい、ホットリードですよ」と渡しても、営業部門がその「中身」を正しく認識できないと的外れなアプローチを行う恐れがあり、MA(マーケティングオートメーション)ツールの効果を十分に発揮できません。では、その“中身”を正しく伝えるにはどのような方法が適当でしょうか。

スコアリングの3軸を用いてサマリーを伝える

スコアリングは「属性」「行動」「時間」という3軸を中心に構成するのが一般的です。この「3軸」の意味は以下のとおりとなります。

  • 属性(会社名、業種、役職、職種、従業員規模、年商など)
  • 行動(メールの開封、Webサイトの閲覧など)
  • 時間(1週間で特定の製品ページを10回閲覧したなど)

たとえば、営業部門にホットリードを渡すとき、MAツールのレポートと一緒にこんなサマリーを渡してみてはいかがでしょうか。

リード1サマリー

もちろん、企業のゴールやその時の戦略によっても伝え方は変わるでしょう。大切なのは、ホットリードを多面的に分析し、ビジネスの機会をのがさないようにすることです。

まとめ

このコラムでは、たとえ「ホットリード」だったとしてもその「中身」に違いがあることをお伝えしました。

リード1がいいか、リード2がいいか、ということが重要なのではなく、「どんな100点なのか」を営業部門に正しく伝えることが重要だと考えます。

営業部門が「ホットリード」の中身を正しく認識すれば、正しいアプローチにはつながり、売り上げアップにもつながるのではないでしょうか。

MA(マーケティングオートメーション)ツール運用の成功の肝とも言われるスコアリング。スコアリングは、スコアの設定はもちろんですが、運用が最も難しいとされ、さまざまな課題に直面している方も多いでしょう。

スコアの「中身」を考えることで何らかのヒントが見つかるかもしれません。

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