Column
2016-06-24(Fri)
アメリカで2000年に最初のMA(マーケティングオートメーション)ツールが発売され、日本では2014年がMA元年と呼ばれており、急速に市場が拡大し、2020年には市場規模は420億円になると言われています。昨年にはデジタルマーケティング業界で大きな話題になりましたので、お聞きになった方も多いと思います。
ビーダッシュでも導入し、成果も上がってきています。その過程で失敗しないためのノウハウも少しずつ蓄積されてきました。そこで、これから導入しようとお考え・お迷いのBtoB向けIT企業のマーケティングご担当者を主な対象に、MA(マーケティングオートメーション)ツールのメリットや導入までに必要な業務などについて、ご紹介していきます。
マーケティング「オートメーション」と聞くと、何でも自動でやってくれる万能ツールのように思えますが、残念ながらネット上には「導入したが効果がなかった」といった失望の声も多く上がっています。私はその理由を、「自動」という言葉をそのままに捉えすぎているのではないかと思っています。
デジタルマーケティングのプロセスを大きく分けると、次の3つになります。
この3つの連携はMA(マーケティングオートメーション)ツールが自動で行ってくれますが、どんな手段でどうリードを集め、どんなコンテンツでどうリードを啓蒙し、どういう基準でリードを選別するのかという戦略シナリオは自社で設定する必要があります。そのシナリオに従って、MA(マーケティングオートメーション)ツールは自動で処理を進めるのです。
特にBtoBの場合は、Web上で契約まで完結するというよりは、マーケティング部門はホットな見込み客を抽出するところまでで、クロージングは営業部門が行うことが多いと思います。なので、そのシナリオは、営業部門がクロージングしやすいように連携して作成する必要があります。営業が持ってきてほしい見込み客の理想像を元に、資料請求をしたら○点、ホワイトペーパーをダウンロードしたら△点、といったスコアリングの条件設定をしていきます。
そして、MA(マーケティングオートメーション)ツールは自動化してそのまま放っておくものではなく、シナリオを見直し、スコアリングの基準を調整し、PDCAを回して、より自社にとって使いやすいものに進化させていく必要があります。
さらに、MA(マーケティングオートメーション)を成功に導くために重要なのは、やはりコンテンツです。私もMA(マーケティングオートメーション)ツールを導入する前に、自社のコンテンツをすべてチェックしたのですが、設定したシナリオに沿って見直してみると、足りないコンテンツや、アピールポイントを変えた方がいいコンテンツがありました。結果、かなり手を加え、新しいコンテンツも追加しています。
こういうことでもないと、コンテンツの総ざらいや棚卸しをすることはなかなかないので、逆にいい機会にもなりました。リードが目にするのはコンテンツ、興味を持つかどうかを左右するのもコンテンツですので、一番重要な要素だと言えるかもしれません。
用意しておきたいのは、たとえば、下記のような項目です。
MA(マーケティングオートメーション)ツールは告知メールやメールマガジンが起点となることが多く、直接リードに発信できるコンテンツです。タイトルや文章の工夫と、目を引くニュースを用意する必要がありますし、いろいろなパターンのメールを用意する必要があります。
メールマガジンで興味を持ってアクセスしてくださった方の熱がさらに上がるようなページを用意したいところです。この機会にサービスを一部リニューアルして大々的に告知するLP(ランディングページ)を作ったり。そしてサービスの特徴も重要ですが、リードにとってのメリットを強調することもお忘れなく。
Webでのアクセスから、営業がアプローチするための情報(会社名やお名前、職種、役職、電話番号、メールアドレス、住所、興味の対象など)を入力していただくために、リードが喜ぶと同時に自社の魅力を訴求している、お役立ち資料を用意します。質問の数やフリーアンサーが多いと途中離脱が増えますので、なるべく必要な情報だけに絞ります。
お試しキャンペーン、期間限定割引、増量キャンペーンなど、定期的にキャンペーンを開催するのも、見込み客の目を引きます。会員○人突破キャンペーンなど、自社のアピールにもなっているキャンペーンも開催したいところです。
と、いろいろ書きましたが、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使ってナーチャリングをしかけていく場合、リードにしたいターゲットを明確にイメージして、その人たちがホットなリードに育っていくシナリオを作ります。そして、興味の段階ごとにターゲットに一番刺さるコンテンツを継続的に発信し続けていく、そのための準備が成功の鍵を握ります。
コンテンツ制作会社の私たちでさえ、コンテンツを揃えるのはたいへんでした。ですから、しっかり準備してスタートしてください。
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